物事の捉え方(mindset)は生き方を変える
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Daniel Pink著"Drive"で紹介されている心理学分野の本のひとつ。煎じ詰めれば、人間が成功や成果を生み出すことに関する見方・考え方は、"fixed-mindset"に基づく人と"growth-mindset"に基づく人に大きく二分される。
前者(fixed-mind)は、人間の能力や才能といったものは生まれつき決まっているものであるという捉え方であり、従い、努力をしなければいけないのは能力・才能がないことの証であると共に、事がうまくいかないと、それは即ちその分野での自分の能力・才能の欠如を意味する。
一方、後者(growth-mindset)は、そうではなく、努力が人間の才能・能力を成長させるという見方である。
興味深いのは、両タイプのmindsetsの人間では、困難な状況に陥った際の対処方法が全く異なり、前者(fixed-mind)のタイプは、そもそも自らの能力・才能を否定されるような結果を招くようなことには着手したがらないので、新しいこと、難しいことにチャレンジしないという傾向があり、また、物事が上手くいかないと、そのことを自らの才能・能力の欠如であると捉え、自信喪失してしまい為す術を知らずに崩れていくことが多いのに対して、後者(growth-mindset)のタイプは、「何が悪かったのか?どうやれば上手くいくのか?」とポジティブに解決指向で対処する傾向が強く、その結果resilience(= the ability to become strong, happy, or successful again after a difficult situation or event)が高い場合が多いとのこと。
学校、スポーツ選手、仕事、親子関係、配偶者乃至は恋愛のパートナーとの関係等の面から、様々な調査研究の結果を紹介しつつ、いかにgrowth-mindsetであることが大切か、どうやってfixed-mindsetからgrowth-mindsetに変われるのか、等々をシンプルに且つ非常に強力なメッセージとして説いている。
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